長男君の勇気!

以前もこのブログでお話をした事があると思いますが、長男君には難病があります。
長男君はまだ中学1年生なので、公の場での病名は控えますが、本人はいつもこう言うんです。
長男君
『ママ!お願いがあるんだ。僕の病気を僕の周りの人に隠さないで欲しいの』
私
『どうして?だってママ友や色々な人に詳しく言ってしまうと、変な噂話など言う人もいるし・・・話が変な風に大きくなったりしたら、長男君が傷つくでしょ?それは親として避けたいし、どうしてもそこを考えちゃうんだよね・・・』
長男君
『ママ・・・ごめんね・・・僕のために辛い思いをさせて・・・』
私
『ママは辛くないよ!長男君が辛くないかな?ってそれが心配で気になっただけ』
長男君
『あのね、僕の病気は殆どの人が知らない病気。それに治療法もまだ見つかってない。だからこそ、こんな病気もあるんだよ!って皆に知ってもらいたいんだ!だって、僕にはやりたい事が沢山あるんだよ!この病気は目立つから引きこもっている人が本当に沢山居る!でも、それじゃ未来が開けないと思うんだ!誰かが、先に立って道を作って示さないと、誰が示すの?』
私
『・・・・そうだね・・・・その通りだと思うよ』
長男君
『僕はね、この病気になって、何も知らないお友達や先生から嫌なことを言われたりして、そりゃ~辛い事も沢山あったけど、でも、この病気のお陰で夢が出来たんだ!!僕は絶対にこの病気の専門医になる!!絶対になってみせる!!』
私
『そっか!!頼もしいね!長男君がこんなに強いのにママは弱いね・・・親として恥ずかしいよ』
長男君
『えっ!何を言ってるの?ママのお陰でこの強さを持ってるんだよ!だから、ママには本当に感謝してるんだ!ママはいつもどんな時も味方でいてくれる!それが分かってるから勇気が出て強くなれるんだよ!ママ、これからも宜しくね!』
私
『そう言ってもらえて嬉しいよ!ありがとうね。ママこそ宜しくね!(笑)』
この時、長男君と1時間ほど語り合ったので、内容はかなり割愛しましたが、小学校6年生の時にこんな会話をしたんです。
その後、実際にどんどん病気が酷くなった時があり(波があります)担任の先生やクラスのお友達に隠すのが嫌だと言い出しました。なので主治医の先生に相談したら『言ったことで、虐められたりそういう話を聞くので、聞かれたら説明するくらいの方がよいのでは?わざわざ自らお友達に言うのはあまりお勧めしません。だから本人とお母様でよく話し合ってみて下さい』そう言われました。なので帰宅後、今後どうするのか、どうしたいのか、長男君と話すことにしました。
長男君
『主治医の先生が僕の事を心配してくれたのはとても嬉しいよ。でも、そもそも皆に話してもいないのに、虐められるかなんて分からないじゃん!僕は皆に理解をしてもらえないと、学校で自分の居場所が作れない。きちんと自分の状態を担任の先生にもクラスの皆にも説明して、理解して欲しい!だって、隠してたらずっと理解なんかされないし、もし虐めにあったら説明していない僕の方も悪いと思うんだよ!説明しない方が良いなんておかしくない?』
私
『本当にそうだね。その通りだと思うよ。病気の事を説明して色々と良い事、悪い事あると思うけど、でももし、公表した事で問題が出てきたら、またその時に一緒に考えよう!だから、長男君がそんなに強い意志があるなら、ママも賛成だよ!』
そう伝えました。そしてその日に担任の先生には私から詳しく事情を説明して、先生の方からクラスの皆に伝えて貰う事になりました。
そして、結果どうなったかと言うと、虐めなんてありませんでした。むしろ、皆に伝えた事でお友達が理解を示してくれて、病気が悪化した時にも皆優しく『大丈夫?』と声を掛けてくれたと喜んでいました。
その時に私が真っ先に思った事は、大人は色々な経験から未来の期待よりも子供が傷つく事を恐れ、保身の気持ちが強い事にカッコ悪いな・・・正直そう思いました。
病気の事に限らず、子供がやってみたい!冒険してみたい!そう望むのなら、まだやってもいないうちから心配や危険を恐れるのではなくて、子供を信頼してあげれば良いのだと思いました。もし例えそれで子供が失敗し傷ついたとしても、その時に親として全力で守ってあげれば良いんだな!この時はそんな事を考えさせられていました。
そして、4月から中学校生活がスタートしました。中学校は教科ごとに、先生が違います。
小学校の時には私から担任の先生に説明しましたが、中学生になりどうするのかとても気になっていましたし、実際に長男君がどう行動するのか心配でしたが、基本は見守る!そのスタイルで何も言わずにぐっと我慢で見守っていました。
そうしたら、今日長男君から説明がありました。
長男君
『ママ!僕ね、教科ごとの先生達の所に行って病気の事をきちんと説明してきたよ!学校が始まったばかりで、まだどんな先生なのか性格とかも分からないから病気の事を言うのめっちゃ緊張したけど、全員の先生にきちんと説明できて良かったよ!先生達も理解してくれたみたいだし、ホッとした!これからは自分の病気の事は自分できちんと説明していかないと皆に理解して貰えないからさ!これは僕には必要な事だもんね!ママが心配してるかなぁ~と思ってソッコー伝えたよ!(笑)』
そう嬉しそうにニコニコして教えてくれました。身体が小さなめな長男君がこの時だけは大きく見えました!これで取り敢えずは一安心です(汗)
以前も書きましたが、子供は見守っていれば自らどうにかしようと考えるのだと思います。
現在のクラスのお友達にも、担任の先生から皆に説明して下さり、部活はどうするのかなぁ~と思っていましたが、運動部に参加するそうです!
私は親として、自分の弱さに恥ずかしくなりました。だって、息子の立場だったら引きこもっていると思うし、まだ何もしていない時から先の事を心配をしている自分が居たからです。
私とは逆に、長男君は自分の未来を全く悲観してなくて、むしろ自らの病気のお陰で夢が出来た!いつもそう言うんです。もしかしたら、自分に言い聞かせて自分の気持ちを奮い立たせているのかもしれません。現に委員会活動やら色々な係りに積極的に参加してる姿を見ていて不思議に思い聞いた事があったんです。そうしたら長男君が『何か学校で自分に役割を与えてないと、行きたくないと思ってしまう時もある。だから自分に役割を与えて学校を休まないように、頑張れる様にしてるんだ!』そう言っていたことがあったからです。
私は人間が出来ていないので、行きたくなかったら行きたくないんです。親の私の方がお子ちゃまなんです。長男君が自らを奮い立たせて、自分の弱い部分と向き合い戦っている姿を見ていると、自分もこうやって強さを身につけないと!と、子供から学ぶ日々なんです。
病気は無いに越した事はありませんが、自己肯定感の高さが長男君の背中を押すのだと思います。私は育った環境から自己肯定感がとても低いんです。だから、自分の子供には自己肯定感が低くならない様に気をつけて育ててきた事が、今やっと13年経ち、つぼみから花を咲かせている感じがして嬉しく思っています。
親は子供が産まれたら親なのではなくて、子供に親にしてもらっているのだといつもそう思っています。
このブログを読んで下さっている中にもお子様の事で悩んでいる方もいると思います。
ですが、親は子供にとって一番の味方でいる事、そして側で見守る事が大事で、日々辛い事悲しい事、色々な思いをして子供を育てる事で、親としても成長しているのだと思います。いつの日か『あの時は辛かったけど、今が幸せならオッケ~♪』そう言っている自分を想像し、『大丈夫、絶対に乗り越えられる!』と自らを奮い立たせて応援しているんです(笑)
ちなみにお姉さんも『あなたなら出来る!大丈夫!』いつもそう応援してくれています。
だから、あなたのハイヤーセルフも絶対に100%応援しています!なぜ言い切れるのかと言うと、応援していないハイヤーセルフを今まで一回も見たことが無いからです。
今、育児や育児以外でも辛く歯を食いしばって頑張っている方、いつか一緒に本当の意味で『よく頑張った!よくここまで来た!偉いぞ!』そう心から言えて、笑える日まで一緒に頑張りましょうね!
大丈夫!今日の自分より明日の自分の方が成長していますから!
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